どうも。バーベキューマニアことヤミツキマツモトのコムさん(@infoyami2ki)です。
今回は『夏には絶対オススメ!コムさん流の自家製ソーセージの作り方』を完全公開いたします!
正直市販されているソーセージやウインナーはある意味完成されたクオリティーで、価格も安いことが多いです。
ですが、自分で1から作る手間のかかったソーセージは市販の物とは全然違う味わいで、全く別物の美味しさです。
- バーベキューやキャンプでこだわりの食材をみんなで食べたい!
- 自分で腸詰めにチャレンジしてみたいけどどうすれば良いのかわからない…
- 自分だけの味のソーセージを作ってみたい!
それでは具体的に見ていきましょう。
自家製ソーセージはどうやって作るの?
ソーセージもしくはヴルスト(フランス語: saucisse, 英語: sausage,ドイツ語: Wurst)とは、鳥獣類の挽肉などを塩や香辛料で調味しケーシング等に充填した食品。湯煮や燻煙などの燻製処理を行い保存食とされることが一般的に多いが、ドイツなどでは生挽肉を詰めたまま(メットヴルスト)のものをパンに塗りつけ食する種類もある。
簡単に言うと以下の工程を経てソーセージは作られます。
- 肉を挽く(挽肉)
- 腸に挽肉を詰める
- 燻製する
- ボイルする
上記はコムさん流の工程です。
ボイル後→燻製をされる方もいらっしゃいますし、そもそもボイルせずに焼いて食べる方もいらっしゃいます。
極端に言えば燻製もせずに腸詰後に焼いて食べてもソーセージとしては成り立ちます。
ソーセージ is フリーダム!!
以前はボイルせずに生ソーセージとしていただく事が多かったですが、気温的な兼ね合いと他の方に提供する機会が増えてきたと言う都合上衛生面を考慮してボイルの工程も入れるようになりました。
見ていただければわかるように、工程自体はそれほど難しいものでは御座いません。
各工程ごと注意したい事項が御座いますのでそれさえしっかり押さえておけばどなたでも腸詰に挑戦できます。
少し細かい部分まで見ていきましょう。
自家製ソーセージに必要なものは?
それでは具体的に必要な機材などを見ていきましょう。
通常ご家庭に有ると思われるものは割愛させて頂きます。
羊腸
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先ずはソーセージの要、羊の腸です。
基本的にはこの羊の腸に挽肉を詰めたものが一般的には『ソーセージ』と呼ばれます。
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羊の腸は直径25mm前後程の太さの物ですが、一般的に『ウインナー』と呼ばれるような太いものを作る際には豚の腸(30mm前後)を使用します。
基本的に天然羊腸は塩漬けされた状態で販売されております。
個人的には塩漬けされた状態で長い間在庫することも御座いますが、腸自体の質が落ちる
(破れやすくなったりキシキシする触感になり詰めにくい)為お勧めいたしません。
また、天然羊腸や豚腸が手に入らない場合は人口ケージングと呼ばれる天然羊腸の代わりとなるものを用意するとよいでしょう。
人口ケージングは大きさにムラが無く強度が高いのが特徴です。
人口ケージングはコラーゲンなどで作られており、赤いタコさんウインナーやフランクフルトに良く使われております。
簡単な見分け方としては、真っ直ぐなソーセージは人口のコラーゲンケージング、曲がった形をしているものが天然羊腸で作られたもので見分けがつきます。
よくある魚肉ソーセージなどが包まれている透明なものも人口ケージングの1種ですが、食べられません。
天然羊腸は皮そのものに風味がありソーセージ特有のパリッとした食感が演出できます。
また、一般的に目に見えない小さな穴が無数に空いていることによって通気性に優れると言われており燻煙などの香りも浸透しやすいというメリットがあります。
挽肉を腸に詰めるグッズ(アイテム)
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私はコチラを使用しております。
安価で手軽に開始できますし、後片付けも楽ちんです。
ただし、少し慣れが必要なのと意外と力を使うので大量の腸詰を一気に行うのには向いて無いです。
ひとりでの作業はなかなか大変なので誰かに手伝ってもらえれば作業負担は軽減されます。
「カチカチ」とおもちゃの鉄砲のように挽肉を押し出せるガンタイプのものです。
こちらはそれほど力を必要としないのでお子さまでも簡単に腸詰が楽しめるのが特徴。
デメリットとしては充填できる挽肉の量が少ないので大量の腸詰には向いていません。また、それと同時に何度も充填を繰り返すので時間もかかります。
一般的には上記のどちらかを選ぶとよいでしょう。
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本気で作りたい方は『電動ミンサー』や『スタッファー』などの購入も検討してみると良いかもしれません。
基本的には上記アイテムがあればすぐにでも腸詰にチャレンジすることが出来ます。
それでは具体的に順を追ってみていきましょう。
最初にソーセージに詰める挽肉を作る
豚挽肉を用意する。
先ずは挽肉です。
基本的にスーパーに売っている挽肉でも良いのですが、可能であれば精肉店などに『ソーセージ用の挽肉挽いてもらえますか?』と聞いてみましょう。
普通の挽肉との違いは脂分。
精肉店等で挽いてもらうソーセージ用の挽肉は、背脂などを入れてジューシーになるように仕上げてくれます。
ご家庭で通常の量販店などの挽肉を使用する際も、豚の背脂を小さく刻んで混ぜ込んでみるとよりジューシーなソーセージへと近づけるでしょう。
勿論「そんなもの手に入らないよ!」って方は通常の挽肉だけでも構いません。
ソーセージ用の挽肉は背脂などの入ったアブラマシがオススメ!
挽肉に自分好みの味を付ける
塩やスパイスを使って挽肉に味を付けていきます。
イメージとしてはパンチの強いハンバーグのようなイメージで仕上げましょう。
- 塩(挽肉の2.5%程)
- 砂糖(挽肉の2%程)
- 鶏がらスープの素(顆粒)
- 創味シャンタン粉末タイプ
- 玉ねぎ(半分~1玉)
- 麩を粉々にしたもの
- ブラックペッパー
- にんにく
- しょうが
- ナツメグ
- バジル
- オールスパイス
大切なのは塩分量!玉ねぎがポイントですが、その他は気分次第でアレンジしてみましょう!
(効かせたいフレーバーは結構強めに入れて大丈夫です!)
調味液を作ったら挽肉と軽く混ぜた上で一晩寝かせる
「挽肉に調味液を混ぜて一晩寝かせる」の工程はあまりやっている方を聞いたことないのですが、私はいつもやっています。
個人的に考える一晩漬け込みの意図は3つ。
- 作業を一度に全行程こなそうとすると結構大変なので『出来るだけ作業量を小分けにしたい』という精神的な部分(作業を2日に分ける)
- 塩豚のように調味液に一晩馴染ませることにより旨味が増すのではないか。(希望的観測)
- ソーセージ作りの一番のポイントである温度管理を少しでも容易にするため。
以上3点です。
何年も自作しているうちに全て自己流で辿りついた工程ですので間違いなどあるかもしれませんが、味的には満足いくものに近づいております。
勿論、通常通り詰める直前に混ぜても問題御座いません。
これで腸詰に使う挽肉の準備は完成です。
詳細については工程ごとにポイント整理して触れていきます。
腸詰めの前に準備しておきたい2つのポイント
挽肉を仕込むのと共に準備しておきたい点が2点ほどございます。
どちらも簡単なちょっとした事ですので準備していきましょう。
すり鉢をキンキンに冷やしておく。(挽肉と同様前日夜)
一般的には挽肉を手で混ぜるのですが、手の熱が挽肉にも伝わってしまいます。
挽肉の温度が高くなるとぼそぼそした食感(ハンバーグ)になってしまうので混ぜている間も10℃以下をキープしたいところ。
その温度の中、手で挽肉を混ぜるのはなかなか大変です。
そこで我が家では手で直接肉に触れずにすり鉢とすりこぎ棒を使ってこねていきます。
その為の下準備としてすり鉢自体を冷やしておきましょう。
※ご家庭にフードプロセッサがあればこの工程は不要です。
天然羊腸を塩抜きする。(腸詰1時間前程)
羊腸は通常塩漬けにされた状態で販売されております。
腸詰の前に水で漬けて塩抜きをする必要があります。
少なくとも1時間くらいは水につけておきたいところ。
ベーコンなどの塩抜きと言えば流水で行う方も多いと思いますが、羊腸に関しては水の流れが出来ると流れによって腸が絡まってしまう事があるので注意が必要です。
自家製腸詰めソーセージは簡単?いよいよ腸詰め!
挽肉をよく混ぜて乳化(エマルジョン)させる!
下準備が完了したら挽肉を本格的に混ぜる作業に入ります。
キンキンに冷やしたすり鉢に挽肉を投入しゴリゴリと素早く練り上げていきます。
この時も温度変化を防ぐために氷を一緒に入れて練っていきましょう。
氷は牛乳を凍らせたものでも良いです。
この時に加えるのが牛乳氷だとマイルドに、通常の氷だと肉感を活かした仕上がりになります。
暫く練っていると肉の粘度が高くなってきます。
肉と他の材料をよく混ぜ合わせることによって肉に含まれるミオシンなどのタンパク質が塩と結合し、そのタンパク質・脂肪・水分が低温でよく混ざることでエマルジョンという乳化した状態になります。
この状態がソーセージの『プリッ』とした食感を生みますので練り込みの工程は妥協せずに行ってください。
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フードプロセッサーがあれば最も簡単に練り上げることが可能ですが、温度管理においては同様ですので混ぜる際に氷を入れるなどの温度対策は忘れずに。
挽肉はしっかりとよく混ぜる!プリッとした食感の秘訣!
温度が上がりすぎるとぼそぼそした食感に…常に10℃以下をキープ!
いざ!腸詰作業!
口金に腸を通す
塩抜きした腸を口金に通していきます。
羊腸の両端に水を通すとぷくー…っと全体が膨れ上がります。
その状態で腸の入り口を確認し口金にセット、その後は手繰り寄せるようにしてどんどんと口金にセットしていきます。
腸の最後が見えてきたのを確認し、ある程度余裕を持った位置で結び目を作りセットは完了です。
この時に空気が入ってしまった場合はまち針などを使って空気を抜くと良いでしょう。(腸詰めの途中で空気が入った場合も同様)
本来であればまち針の先を熱して殺菌する方が間違いないです。
空気を抜かないと後の工程で破れなどに繋がってくるので注意が必要です。
挽肉を押し出して腸に詰めていく。
絞り袋をグッと押し込むと口金から挽肉が出てくるので、腸がスムーズに流れるように口金の先の腸を送り出し、太さを調節しながら腸詰していきます。
この辺りは慣れもあるのでチャレンジしてみてください。
私も挽肉を一気に送り出してしまい腸が破けてしまったり、逆に破けないように慎重になりすぎて滅茶苦茶細いものが出来てしまったり…
腸の終わりの部分を結ぶ。
腸詰めを進めていき、腸の端が見えてきたら少し早めに口金から腸を外して空気が入り込まないように結びましょう。
これでひとまず腸詰は完成です。
長い腸詰めをまとめていこう!
今度は完成した一本の長い腸詰めをソーセージの大きさにまとめていきましょう。
先ず長さの半分の所でくるくると回転させて区切ります。
そして、その半分になった部分をさらにくるくると3分割し、1本の腸から6本のソーセージを作るイメージでまとめてみましょう。
三分の一の部分を回転させたらくびれた部分をひとまとめにして更にひねります。
ひねって輪を作り、その輪の中に先端を通していくとほどけません。
そうして皆様の見覚えのあるソーセージは完成いたします。
ソーセージを乾燥(風乾)させる。
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続いて燻製に向けて準備をしていきます。
燻製の前に先程作ったソーセージをよく乾燥させておく必要があります。
風にさらして乾燥させる工程の事を『風乾』と呼びます。
風乾が十分でない状態で燻製を行うと色付きも悪く風味も落ちますのでしっかりと乾燥させましょう。
ペーパータオルなどで表面の水分をしっかりと拭き取った上で乾燥させていきます。
気温の下がってくる秋冬は屋外の風通しの良い日陰に干しカゴなどで1~2時間程乾燥させると良いでしょう。
時期的に熱い夏やその他天候によっては冷蔵庫を使って乾燥させるのも1つの手段です。
この工程の注意点としましては害虫や動物などの侵入を許さない事が鉄則です。
腸詰めしたソーセージを燻製をしてみよう!
表面が乾燥したらいよいよ燻製工程に入ります。
燻製は温度帯によって以下の方法に大別されます。
- 低温で燻す冷燻法
- 80℃に満たない温度で燻す温燻法
- 80℃以上の高温で燻す熱燻法
今回はスモークウッドを用いて行う『温燻法』で燻製をしていきます。
熱源を使用して高温で燻すスモークチップとは違い、火をつけると線香のように燃え続けて放置しておくだけで簡単なスモークウッドは初心者にもおすすめです。
ある程度の空間を確保し小分けに割ったスモークウッドに火をつけて、燃え尽きるまで(2時間くらい)放置してしまいましょう。
ちなみに空間が広すぎると全然温度が上がらない…なんてこともあるのでほどほどが大事。
ちなみに私、ウッドを使用するときは細かな温度管理はしておりません。
注意点としてはスモークウッドの真上部分は温度が高くなり焦げてしまうので、真上部分にだけはソーセージを置かないようにしています。
自家製ソーセージをボイルしてみよう!
燻製が終わって芳しき匂いをまとったソーセージたち。
ここまで来ると最早完成と言っても良いと思います。
ボイルせずにそのまま焼くいわゆる「生ソーセージ」に近いものはBBQの際などに直接網で焼いていただくと肉汁がジューシーでとっても美味しいのですが、個人的に衛生面で少し心配な面も…
私は作ったものをどなたかに提供する場合は、念のため必ずボイルすることにしております。
ボイルせずにこのまま食べる場合は、1日ほど冷蔵庫で寝かして燻製の香りを落ち着かせた方が美味しくいただけます。
大き目の鍋にたっぷりのお湯。80℃くらいの温度になったら燻製したボイルを投入していきます。
ここでの注意点としては温度が高くなりすぎてしまうと腸が破裂してしまうので温度が70~80℃前後になるように調整します。
ボイルの時間はおよそ20~30分程茹でていきます。
お湯の温度は70~80℃でキープ!沸騰させない!
ボイルしたソーセージは氷などでキンキンに冷やした水にあげます。
こうすることで肉がキュッと締まりプリッとした食感に繋がるとの事。
茹でたソーセージは冷やした水でギュッと締める!
いよいよ完成!保存方法は?日持ちするの?
長らくお待たせいたしました。
ここまでが私流のソーセージの作り方です。
ボイルし終わったソーセージは水気をふき取った後フライパンなどで焼き目を付けていただくのがスタンダードな食べ方かと思います。
屋外でバーベキューなどする際も自家製ソーセージの登場はその場のみんなのテンションを爆上げすること間違いなし。
特に炭火で焼くと表面の腸が程よく乾燥し、パリッと食感が加速するのでお勧めです。
すぐに食べない場合は、冷蔵庫の保存であれば3~5日程は大丈夫な様です。
また、ボイルしたソーセージの水気をふき取りジップロックなどに入れて冷凍保存しておくと良いでしょう。
家庭用の冷蔵庫の冷凍室であれば1ヶ月程は保存できると言われています。
※完成したソーセージは冷凍保存しておけば結構日持ちします!
これだけ見れば流れはOK!自家製腸詰ソーセージの作り方まとめ。
- 脂多めの挽肉に好みの味を付ける
- 温度が上がらないように腸に挽肉を詰める
- 腸詰したソーセージを燻製する
- 燻製されたソーセージをボイルする
自家製ソーセージに最低限必要なもの
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今回は掘り下げて書いているので全体を見てみるとごちゃごちゃして難しい印象を受けますが、基本的な工程としては「味付け挽肉を腸詰⇒燻製⇒ボイル」するだけです。
今回の作り方では腸詰工程が面倒くさいだけで、それ以外に関してはそれほど手をかけずに基本放置の時間が多いので、いざやってみると時間こそかかるもののそれほど面倒くさくは感じないかもしれません。
どちらにせよ腸詰の工程は慣れるまでは大変な作業ですので、時短の意味も含めて絞り袋よりもガンタイプのものをお勧めいたします。
自家製ソーセージはバーベキューや何かの集まりの際に持っていくと「え!?自分で詰めたの!?」と注目を浴びること間違いなし。
「ちょっと変わった料理を出したいなぁ…」と言うときには絶対おすすめの自家製ソーセージ。
子供から年配まで幅広い層にバカ受けの鉄板メニュー、あなたも挑戦してみませんか?
気になる方は是非チャレンジしてみてください!